保育園に預けるのは悪じゃない
10ヶ月から保育園に預けて職場復帰しました。
自分は専業主婦の母に育てられ、幼稚園に通った人間なので、
保育園に預けるのはかわいそうだと思ってました。
子どもが小さいうちから、子ども預けて働く親に対しても、無意識に偏見がありました。
子どもよりもお金をとるなんて、って思っていました。
でも実際は・・・そんな簡単な話ではないんですね。
私自身も、職場の都合や経済的な事情もあり、保育園を利用することになりました。
保育園に預けるにあたって、保育園選びから煩雑な手続き、
子どもと離れる寂しさなど、様々なことと一つずつ向き合いました。
保育園の力を借りて子育てする、ということは、決して手抜きをしてるとか、子育てを軽くみてるとか、
そういうことではないんだとしみじみとわかりました。
実際に保育園に預けてみたら、
保育園は思っていたほど悪いところではありませんでした。
子どもにとっても私にとっても、味方になってくれる頼もしい存在でした。
保育士さんたちには本当に感謝しています。
保育士さんたちのおかげで、毎日働きにいけて、子どもも元気で過ごせています。
私の場合、第一子で他人に預けるという経験が全くなかったので、
保育園選びのポイントや、保育園の監査結果等を調べまくって、
可能な限り子どもにとってベストと思える保育園に応募。
幸い第一希望の入園することができました(4月入所にしたおかげでしょうか)。
特別なポリシーがある園ではなく、いわゆるフツーの認可保育園です。
でも、園の雰囲気が明るくて、先生たちがよく声がけをしてくれて、
ここなら子どもを安心して預けられると思える園です。
10ヶ月の育休中、子どもと水要らずで過ごし、とても幸せだったけれど、
初めての子育てでわからないことも多く、
コロナのせいで気軽に子育てサークルなどにも参加できなかったので、
社会との断絶感・孤独感はありました。
職場復帰してからは、保育園が家庭でも職場でもない第三の場所になりました。
保育園の送り迎えで、同じように子育て中のお父さん・お母さんと挨拶しあう、保育士さんと他愛もない話をする、
そのことがすごく自分にとっていい息抜きになっていることに気づきました。
ゆるーくつながっていく感じが心強いのです。
そもそも、子どもにとっても、同じような年齢の子どもと触れあうことは悪いことではないはず。
これは意外だったのですが、保育園児のような小さな子どもでも、
0歳の赤ちゃんをみて、可愛い!という反応をしてくれること。
大きいお兄さんお姉さんに可愛がってもらえることも、保育園ならではだと思います。
小さいうちから沢山の人に関心をもってもらえるのは、発達上いい影響を与えてくれそうですよね。
児童精神科医の佐々木正美先生はすごく良い本を沢山書いています。
こちらの本の中で、すごく参考になったのは、心の栄養のお話です。
どんなに親が適切に子育てしているつもりでも、
子どもの人格の一部分しか育てられないと佐々木先生は言っています。
三大栄養素に例えてみれば、親の愛情・心遣いをタンパク質だとすると、
デンプンや脂質の役割は祖父母や近所の人、友人など、親以外の人が果たします。
また、三大栄養素の他に、ビタミンやミネラルも必要です。
親がタンパク質を与えながら、他の栄養素は周りの人に頼る必要があり、
そうすることで子どもの心の栄養が満たされて健康になる、ということなんだそうです。
もちろん親の愛情が足りているという前提の上ではありますが、
子どもの社会的な広がりを作るという点で、
保育園というのは子どもにとって新たな栄養素になるのだと思います。
だからもし、過去の私のように、保育園に預けなきゃいけないけど、
預けることに対して積極的になれないと感じているお母さん・お父さんがいたら、
ぜひ怖がりすぎずに、保育園の力を借りてみましょう!と言いたいです。
大好きな子どもと離れることに最初はすごく抵抗感を感じる方もいると思います。
入園前の預かり保育のとき、子どもは全然平気だったのですが、
私はすごく寂しくて、初日は一人でおんおん泣きました。
後日保育士さんと話をしたら、
保育士さんも初めて自分の子どもを預けて仕事に行ったとき、車の中で泣いたと言っていました。
みんなそういうものだよ、と。
子育ては周りの力を借りないとできないといいますが、本当にそうだと思います。
人の力は大きな支えになります。
それは子どものためでもあるし、親の心身の健康のためでもあります。
親が健康なら、子育ても楽しめるし、親が良い状況ならば子どもも安心できます。
私は人に頼るのが苦手なのですが、子どもが生まれてからは、人に頼るということを少しずつ学んでいます。
保育園を味方につけて、心身のバランスを保ちながら、楽しく子育てしていきたいですね。